実際にこころの問題から立ち直ることが出来た事例を、一般化して掲載して行きたいと考えています。個人が特定できないように、そのエキスだけを取り出して共有することしか出来ませんが、そうしていくことで、カウンセリングの効果を感じとっていただけたらと思います。
この事例をお読みになり、あなたの生き辛さが氷解してくれたら幸いです。
(目次)
◆事例ー1 人に嫌われたくなくて自分を犠牲にし続けて生きて来た結果・・・
◆事例ー2 学業が優秀で入社。期待の新入社員として・・・
◆事例ー3 気になることを、自分ひとりでは解決できず・・・
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◆事例ー1 人に嫌われたくなくて自分を犠牲にし続けて生きて来た
30代男性で、人に嫌われたくなくて自分を犠牲にし続けて生きて来た。子どものころから何をやってもダメで頑張っているのに、どうしようもない。カウンセリングを受けることで自分を見つめ直すことが出来て、嫌われてもいい、自分を犠牲にするのはやめようと思うようになることが出来た。
25歳男性で、有名大学大学院を優秀な成績で修了して入社。期待される新人。しかし、入社後職場では、ほとんど無口でうなずくだけ。2ヶ月くらいして下痢などの症状から遅刻早退を繰り返し、そのうち出社が思うようにならず。休暇を連続取得するようになる。上司が家庭を訪問するとご両親が対応し医者に行った話等を伺う。
このようなケースでは、長期的視点でカウンセリングを受けることで本人の自覚を促し、具体的経験を経て少しずつ社会性を身に着けて行くことが必要である。信頼できるカウンセラーと共に、自ら行動できるようになるまで地道に続けて行く必要がある。小さな体験から自信をつけて行くことで少しずつ良くなって行く。
◆事例-3 気になることを自分ひとりでは解決できず・・・
30歳女性で、短大卒業後、勤めた会社を5年で辞め、その後派遣社員として1~2年毎に就業先を転々としている。自立したいが経済的困難を避け親と一緒に暮らしている。元来派手で明るい人物のようだが、優柔不断な性格のためか、さまざまな気になることが未処理のままこころに積み重なり、うつ傾向となっていた。
派遣社員だが就業先の保健師と接触する場面があり、保健師の指導によりカウンセリングを受けることになった。
カウンセリングでは、気になっていることをひとつひとつ受け止めて、カウンセラーがともにその辛さを感じつつ、こころの会話を深めることで、あらたな気付きがあり、うつ傾向も徐々に消えていった。こころの問題は、ひとりで悩んだり考えていても堂々巡りでイヤになってしまうことが多く、この女性の場合も、深い洞察に至らずに、複数のことが全部気になって、考えることすら難しくなっていた。